紅茶は世界で1番たくさん作られているお茶です。
紅の葉と書くように紅茶の葉は赤く染まっています。
これはお茶の葉の持つ酸化酵素と言う成分がお茶の葉を発酵させ赤く染めたからです。
紅茶の独特の香りや爽快な渋みの発行することで生まれます。
お茶がもともと持っている健康成分カテキンは、紅茶ポリフェノールと言う体に良い成分になるため紅茶の渋みは緑茶とはまた違った渋みです。
【 こうして生まれた紅茶の歴史 】
紅茶といえば、セイロンティーやアッサムティー、ダージリンが有名です。
人によってはジャワティー等も上がるでしょうか?
有名な午後の紅茶には「ダージリン使用」と書かれてますし、リプトンはスリランカのウバという産地での茶園経営が有名です。
このように、紅茶と言ったらインドやスリランカが有名ですが、紅茶は実はインドやスリランカ生まれではありません!
緑茶や烏龍茶と同じように、紅茶づくりが始まった場所は中国なのです。
紅茶は中国の福建省で作られたのが始まりです。
清の時代、中国はイギリスとの貿易で茶を大量に輸出していました。
後にアヘン戦争という戦争を引き起こした原因がこのお茶貿易だったのです。
初めは緑茶を買っていたイギリスですが、紅茶が開発されると次第に消費は紅茶に移っていきます。
イギリスから西洋諸国に広まった紅茶文化。
その広がりが今もなお紅茶を世界最大の消費茶として生産させる原動力となったのです。
【 紅茶の有名な逸話に偽りあり!? 】
紅茶の逸話としてこんな有名な話があります。
それはイギリスが中国から買ったお茶(緑茶)を船で運んでいるときにお茶の葉が発酵して紅茶になったと言うお話です。
この話、実は間違いです。
皆さんの持っている日本茶を1年2年と持っていて紅茶になった事はありますか??
大切に持っていた日本茶を保存していたら紅茶になったと言う方はきっとただの1人もいないでしょう。
緑茶を作る時には酸化酵素を止めるので、どれだけ待っても緑茶が紅茶になる事はありません。
逸話の真実は、はじめは緑茶を好んで買っていたイギリスですが、新しく開発された紅茶を飲んでみたところその味と香りを大変気に入り次第に取引の主流が紅茶になっていったというのが事実でしょう。
後にイギリスは大金を出して中国から紅茶を買うのが億劫になり、戦争をしたり、自らの植民地インドやセイロンに紅茶の大茶園を建造します。
これが今日につながるインド・スリランカの紅茶産地です。
紅茶文化を創り広めていったのは18世紀の大英帝国です。
ですから紅茶のマナーや習慣は英国式で執り行われます。
わびさびの日本茶文化とはまた違う紅茶の魅力がそこにあります。