【香ばしさが、魅力 ほうじ茶】
ほうじ茶、焙じ茶は、緑茶を高温で焼いて香ばしさを加えたお茶です。
原料に決まりはなく、煎茶でも玉露でも粉茶でも、高温で香り付けをしたお茶全般をほうじ茶と言います。
香ばしいこのお茶は日本茶の中でも少し特殊なお茶。。。
見た目に茶色いお茶は緑の綺麗なほかの緑茶とは全然違いますし、香りもどちらかと言うとコーヒーのような香りです。
そのため日本茶になじみのない海外の方や若い世代には人気があります!
【 ほうじ茶の作り方は実は色々 】
ほうじ茶は日本茶を高温で焼いて=焙じて 作ります。
製造の過程で高温状態を長時間維持するため、お茶に含まれるカフェインが抜けてしまいます。
低カフェインでさっぱり飲めるので、妊婦や小さなお子様、家族みんなで同じお茶が飲めるのもほうじ茶の魅力です。
ほうじ茶がいつの頃から作られていたのかははっきりとしませんが、ほうじ茶と似たような、焙煎茶と言うお茶のジャンルが中国大陸や台湾には存在します。
これは「焙煎」というコーヒーなどと同じような高度な技術で、本来ありえない香りを引き出す技。
日本では旨味のお茶を追求しすぎたためかあまり発展しなかった大陸独自の技術です!
日本の山間部に伝わる昔ながらの飲み方の1つに「炙り茶」と言うものがあり、それは生の葉を焚き火で炙ってから煮て飲むという、何とも原始的なお茶です。
今でこそほうじ茶と言う1つのジャンルが確立していますが、その昔は各家庭で好みの味を探す中で、煎って香ばしくするというやり方が生まれたんじゃないかと推測します。
【 言葉は同じでも意味は違う、ほうじ茶七変化 】
ほうじ茶は、どのような原料をどのように焙じるかで全く変わった個性が生まれ出てきます。
ちょっとめんどくさい? かもしれませんが、どこかに皆さんの好みに合致した素晴らしいお茶があるかもしれませんよ!
現状、一口にほうじ茶と言っても売られているお茶にはかなりのバラつきがあり、その違いを探すのもお茶の楽しみ方の1つです。
お財布に無理のない範囲で挑戦していってください!
と言っても、勝手に試せ! はあまりにも無責任ですよね。
大丈夫です、なんせ、日本のほうじ茶は安いものが多いのです!
関西ではほうじ茶は番茶とも呼ばれることがあります。
特に京都では京番茶と言う商品で家庭の普段飲みのお茶に使われます。
このお茶は独特のスモーキーフレーバーのお茶で、初見殺しのお茶。。。
はじめて飲む時には気をつけてください!
関西では日用のお茶ですので、ほうじ茶は家庭用の安いお茶と言うイメージが一般にはあります。
ところが、同じような高温で甘い香りを出す焙煎茶。
海を渡った中国や台湾では最高級のお茶として扱われます!
最高位のお茶は10g数百万!!まさに、ケタ違いですね・・・。
この違いは、日本のほうじ茶が各家庭での香りの好みや、余ったお茶がもったいないからと焙じることで作ったリサイクルのお茶だからです。
技術的にも表面にローストをかけるだけなので中身は緑茶のまま。
作って放置すると緑茶特有のえぐみを感じるものも多いので作り置きには要注意です!
対して、焙煎はより洗練された高度な技術です。
【 現代の黒船、焙煎技術 】
時代が移り変わる中で、コーヒーのような深い味と香りの変化をもたらす「焙煎」と言う技術で洗練されたほうじ茶も生まれています。
私が自分の茶園で作っているほうじ茶の丸火や丸火青等は明確に「焙煎」に挑戦しています!
ノンカフェインで世界中の誰とでも楽しめる飲み物として、最高級の嗜好品として。
ほうじ茶の世界が今急速に広がっています!