【 抹茶の原料、碾茶とは 】
碾茶てんちゃ は抹茶の原料になるお茶です。
皆さんの多くは日本茶を粉にしたら抹茶になると思っていませんか??
実は、抹茶の原料は日本茶の大部分を占める煎茶ではなく、碾茶という種類のお茶です!
碾茶てんちゃは、一番原始的な日本茶がそのまま保存されているようなお茶。
蒸した葉をそのまま乾燥して作ります。
その昔、大陸より伝わってきたお茶は蒸した後、練り固めて球にしていたようですが、時代が下るに従い固形ではなく葉そのままの形になって今の碾茶になりました。
大昔は天日で干したり、下から火であぶったりしていましたが、今では碾茶は専用の乾燥機械があります。
碾茶炉と呼ばれるこの機械は明治のはじめころに普及し、それまで職人が手で行っていた乾燥工程が機械化され碾茶の量産が出来るようになりました。
【 碾茶はそのままでも飲める!? 】
碾茶はお茶の葉を茶園からとってきてそのまま乾燥した形状をしていますが、蒸しを行っているので立派な蒸し製の緑茶です。
少し時間がかかりますが、碾茶もちゃんと湯で淹れることができます!
季節や産地、品種ごとに香味が違うので、抹茶を作るときにはこれらをブレンドしているんだろうなーというのが良く解ります。
抹茶を挽く前に碾茶を見てブレンドをする。
職人には当たり前の作業ですが一般人にはまるで知られていない世界です!
抹茶の深みは碾茶の深みを幾重に重ねた、茶匠の合組ごうぐみ=ブレンド技術で生まれています!
もし機会があれば是非碾茶を急須で飲んでみてください。
抹茶に通じる香味が感じれます!