[ カフェインは体に良いの?悪いの? ]
カフェインレス飲料・・・・最近流行りですね!
ノンカフェ、デカフェと言われているカフェインの少ない飲み物が増えてきています。
カフェインは体に悪い! と言われている世の中の流れに合わせて生まれたこれらの飲み物。
一方でお茶は昔からカフェインの多い飲み物です。またお茶に限らず、コーヒーやココア、ガラナ等、大昔から人間が飲んできた多くの飲み物にカフェインが含まれています。
というよりも、カフェインが含まれているからこそこれらの飲み物を人間はずっと愛飲してきたと言った方が正解です。
今までと、これから。人間にとって大切な飲み物のあり方が変わってしまったのでしょうか・・・
これってど一体どういう事なのでしょうか?
[ カフェインは万能薬じゃない ]
カフェインには興奮作用、覚醒作用があります。
この成分は脳神経を活発化する反面、大量にとると心身への負担が大きいと言われます。
また、タバコに含まれるニコチンと同じように常習性、いわゆる依存的な成分でもあります。
コーヒーを飲んでいる方はコーヒーが切れたらまた飲まずにはいられない・・・そんな感じに日に何杯も飲むケースも多いです。
もう少し突っ込むと、カフェインには致死量というものがあり、同時に5-10g程摂取すると死にます!
お茶いっぱいに含まれるのは乾物の2-4%と言われているので、3gの高級茶の葉で120mg、抽出したお茶コップ一杯には200mlで40mg含まれている計算になります。
つまり、一日200杯、40リットルのお茶を飲んだら死んでしまうのです。
ちなみに私は試験製造をしながら100杯飲んでいた頃に依存気味のカフェイン中毒症状が出てました。それ以来カフェインの強いお茶を飲むと前頭がググッと熱くなるカフェイン過敏な人間です。
以上の理由からカフェインはドーピング検査の対象になったり、妊婦への摂取を控えるようにと言われています。
これらの効果は近年の医学的な研究が進んできた中で判明したことなので、大昔はよく分からず摂取していたんだと思います。
お酒やタバコが体に悪いなんて、昔の日本人は誰も思ってなかったでしょう・・・
それと同じで、お茶に含まれる成分にこんな側面があるなんて誰も知らなかったんですね。
[ カフェインを摂るのは体に悪いのか? ]
結局、行き着くところはこれでしょう。
カフェインを摂取したら健康に悪いのか、どうか。
これは、「摂取する人の状況による」が一番正しい結論だと考えます。
妊婦さんには私は一切進めない反面、トレイルランナーの方には競技前に濃い煎茶をオススメしています(体内のエネルギー効率が上昇するので記録が伸びるから)
大昔の人にとって、カフェインによる覚醒は生きるために必須でした。
大きなマンモスに立ち向かうのに、荒れ狂う海で漁を行うのに、震える心と身体をシャキッと立て直し困難に向かうために発見した成分なんです。
今のように安穏とした時代ではなく、戦や騒乱の中、命懸けで立ち向かう為の気付けがカフェイン飲料でした。
命のやり取りはせずとも、現代社会のストレスと上司と取引先と納期の戦いに明け暮れるサラリーマン。
その片手にある栄養剤、例えばエナジードリンクには今もカフェインが化学的に含まれています。
例えばモンスターエナジーの中のカフェインはコーヒーや緑茶の比じゃない量です。
カフェインの効果は科学的な研究で問題点を洗い出しながらも、医療や生活のさまざまな場面で有効に活用されています!
カフェイン過敏症で頭痛が起こったり、体内に赤ちゃんを抱える妊婦さんなど、条件としてカフェインを控える方がいい方々もたくさんいます。
そんな方々にとってノンカフェインの選択肢が増えたことは素晴らしい事です。
一方で必要としている方、必要としている場面では大昔も今も変わらずカフェイン飲料は飲まれるべきです。
消費者の皆さん自身が選んでいけるように、お茶の提供者である私達は一方的に利点や問題点を伝えないで、皆さん一人一人の状況を聞きながらオススメをしていけたらと思います。
もしカフェインについて不安があれば、是非「マイスターに聞く」にてご相談ください!