【 粉茶の粉はどうやって集めるの? 】
粉茶は、お茶を作るときに出る粉を仕上げたものです。
葉の部分が一番長く香味を楽しめるのですが、粉茶はすぐに飲めるお手軽感と、粉特有の濃い色合いが好まれ特にお蕎麦屋さんやお寿司屋さん、うなぎ屋さん等の
伝統的な日本食のお店でよく使われています。
では、どうやって粉を集めるのでしょうか??
実は粉をお茶工場のあちこちから集める訳ではないのです。
粉は、生の葉を加工した 荒茶あらちゃ をふるいにかけて選別しています!
【 粉を選別する網はサイズが決まってる? 】
この時に使うふるいアミのサイズを寸メッシュと呼び、1寸(約3cm)四方にいくつの網目があるのかでアミの細かさを決めています。
例えば、8号のアミは3cm×3cmの中に網目が8個ある、といった具合です。
粉茶になるのは大体25号網以上の細かなものです!
60号アミで出てくる本当に細かくてどろりとした部分は泥粉と呼ばれています。実はこれが粉茶を飲んだ最後に湯呑に残る濃い緑の物体です!
【 選別しただけじゃ出来上がらない!ちゃんと匠が作っています 】
ふるいで振るってさあ出来上がり!・・・・とはいきません!
粉茶も立派な日本茶、匠がちゃんと作っています!
選別した粉は火入れという工程で乾燥と香り付けをします。これを行うことで青臭味を抜き高温で淹れた時に立ち上る甘い香気が生まれるのです!
特に刺身の臭みを取りたい寿司屋さんではこの工程がない粉茶は取り扱えません。
粉は細かいので、焙煎が強く入ってしまう部分がどうしても生まれます。そういった部分は普通の部分よりも軽いので、唐箕という江戸時代からの伝統の風力選別機で軽くなってしまった部分を取り除きます。
そうして出来上がったのが粉茶です!
細かくてよく色が出る粉茶。安価で家庭用に親しまれるお茶ですが最後まで職人がきっちり完成させています!