【 日本に3ヶ所! 玉露の大産地岡部町 】
玉露は限られた場所でしか作ってこられなかった貴重なお茶です。
静岡県の藤枝市岡部町はその一つ、静岡で唯一玉露作りが盛んな町です!
歴史的には旧の東海道の宿場町でもある岡部町、一体どんなところでしょうか??
岡部町は朝比奈川と呼ばれる川沿いに広がる町で、東から向かうと静岡市の外れ、安倍川と藁科川を渡った先にある宇津ノ谷峠という山道を越えた場所です。
かつての宿場のあった中心部から北に少し、朝比奈川を登っていくと次第に茶園が見えてきます。
川の両脇の斜面にあるお茶園は玉露栽培には必須の棚が設置された覆い下の茶園。
春の季節にはワラを編みこんだコモや寒冷紗という繊維布で被覆されてた茶園を見ることができます。
ここで玉露が作られたのは昭和の30年頃のこと。
戦後、GHQが支援の見返りで求めたのは日本茶でした。
そのGHQが撤退しお茶の輸出需要がなくなる中、地域の産品として始まったのが岡部の玉露の始まりだそうです。
その頃のお茶園のあった場所は岡部町のなかの朝比奈村だったので「朝比奈玉露」と呼んでいました。
【 岡部の玉露の特徴! 他産地にはない清廉な渋味 】
岡部の玉露の特徴は、静岡のお茶らしい後味にあります。
旨味、甘味に突出する八女、覆いの香りに優れた宇治に比べて岡部の玉露は後味の爽快な渋味がたまらなくいい感じ♪
こてっとした八女や宇治の玉露に比べてスッキリしています。
形もしっかりと大きくつくるので、一番伝統的な玉露なんじゃないかと思います。
この玉露は温度を高く入れると途端に普通のお茶になってしまうので要注意!
必ずぬるま湯、50度くらいまで覚ましたお湯で飲んでくださいね☆
最近では岡部でもお抹茶の原料、碾茶作りが行われたりしています。
岡部のお抹茶や朝比奈玉露を試してみたい方は、町営のお茶施設「玉露の里」に行くのはいかがでしょうか?
抹茶や玉露をお茶室・瓢月亭で楽しむことができます☆
駐車場もあるのですが、朝比奈川を渡る橋が狭いので川向いの道の駅から歩くのをオススメします。
玉露の里には玉露や抹茶に向いた品種が植えてあったりと岡部の玉露への思いや歴史を学ぶにはとてもいい場所ですので是非一度訪れて見てください!