【 お茶を美味しく淹れるのはおもてなしの心! 】
煎茶を美味しく淹れる為に絶対に必要なのは、一杯に心を込めることです!
多少濃くても、熱くても、相手を思っての行動に貴賎はありません。
自信を持ってお出し下さい!
茶の湯の祖、千利休の残した言葉(利休七則)に
「茶は服のよきように点て」
とあります。相手の飲みやすいように心を込めてお淹れなさい、と私は解釈しています。
では煎茶の淹れ方の4つのポイントを順に説明していきます。
【 煎茶の淹れ方。大切な4つのポイント! 】
煎茶を淹れる時の大きなポイントは4つです。ざっくり見ると
1.お湯の温度・・・・・淹れたお茶の温度と味、香りに関係する
2.お湯の量・・・・・・淹れたお茶の濃さに関係する
3.お茶の量・・・・・・淹れたお茶の濃さに関係する
4.抽出時間・・・・・・淹れたお茶の濃さに関係する
となります。
一般に皆さんの飲んでいるお茶は茶師の感覚からしたら薄いです。そして量が多い。
美味しい煎茶の定義は人によって違うので一概に言えませんが、旨味、甘味が出るように淹れる事を作り手は望んでいます。ですので、ここでは旨味や甘味、渋味のバランスの良い淹れ方を紹介します。
その為には、
1.お湯の温度は80度くらいまで冷ます。
2.湯量は120ml/1人 を目安にする
3.茶葉は3gー4g/1人とする
4.抽出時間は90秒程を目安にする
のをお薦めします。
【 煎茶の淹れ方の手順 】
では、淹れる手順を具体的に説明していきます! 煎茶二人分の煎れ方です。
用意するのは
・湯呑み(120ml) ×2
・煎茶葉 5g
・急須(1号-250ml程の容積のもの)
・湯冷まし
・お湯
です。 1回目(一煎目、と言います) の手順は
1.お湯を湯冷まし→湯呑みと移す
2.茶葉を急須に入れる
3.湯呑のお湯を急須にいれ抽出する
4.急須から湯呑にお茶を入れる
5.急須の蓋を開け、中の茶葉を少し崩す
です。 詳しく見ていきましょう!
1.お湯を湯冷まし、湯呑みと移す
これは茶器を温めるためと、お湯の量を図るために行います。
茶器を温めておくことで飲む時に温くならない様に保温しつつ、お湯の量を適量に出来ます。
120mlの湯呑みの8分目で、100ml。茶葉が湯を吸うので、実質は90mlくらいのお茶になります。
お湯は沸かしたて、あまり火にかけすぎると水の中の空気が減りふくよかな味わいが出ません。
水道水を使う場合はカルキがきつい地域もあるので、1-3分沸騰を続けるか、レモン汁を1、2滴入れるとニオイを消すことができます。
2.茶葉を急須に入れる
茶葉の量は一人3g、二人で+2gの合計5gです。濃い目に作りたい場合は7g。大体小さじ山盛りで5gですが、茶葉の大きさによって違いがあります。
良いお茶ほど、よく締まり小さくなっているので見た目の割に重量があります。下級茶ほど軽いので若干多めに使うといいです。
3.湯呑みのお湯を急須にいれ抽出する
湯呑みのお湯は、湯気が見えるかどうかくらいまで待つと70度以下です。高級茶はこれくらいか、もっと低い温度で。
普通の中級煎茶の場合は少し熱め、80度くらいが標準です。
急須は蓋をして待つと香りが逃げませんが、一度蓋を外して中のお茶がどうなっていくかを把握してみて下さい。だんだん、茶葉が若々しい青葉に戻っていくのが判ります。
時間は朝蒸し茶で2分、普通煎茶で90秒、深蒸し茶で1分が目安です。
4.急須から湯呑にお茶を入れる
一般に推奨されるのが、回し注ぎという方法です。
湯呑を並べ、左から1、2と順に注ぎ、右端から3、4と戻ります。次に左からまた5、6と注ぐことで均等に入る・・・・そんな技法です。
難しい場合は湯冷ましに全て注ぎ中で均一化を図るのもアリです!
その場合少し薄くなるので待ち時間を気持ち長めにとっておきましょう。
5.急須の蓋を開け、中の茶葉を少し崩す
お茶は一煎目を淹れておしまいではなく、二煎、三煎と淹れる事ができます。
その時に次を美味しく淹れる為には、急須の中で茶葉を蒸らさない事が大切です。
蓋を開けて少しずらしておく事や、急須を少し手で打って中の茶葉の塊をほぐしておくと蒸れません。
また、注ぐときに最後の一滴まで確実に湯呑に注ぎ切ると美味しくお茶が入り、二煎目も美味しくなります。
以上が美味しい煎茶の淹れ方です。
色々なやり方が本当はたくさんあると思いますが、まずは上記の方法で一度お試しください!